皆さん、ミリオン6th千秋楽、お疲れ様でした〜〜〜!!!
筆者は千秋楽がつい最近まで舞台の人が憧れている場所(実物)だと思っていました(笑)
さて、そんなミリオン6th SSA、どれも素晴らしいもの揃いで圧巻のパフォーマンスでした。甲乙をつけがたいものの中で、筆者がもっとも心を動かされたのはEScapeでした。
特にLostには目から汗が止まりませんでした。最高と呼ぶのすらおこがましいほどの素晴らしい演技に激しく胸を打たれてしまいました。
そんな訳で、今回はそんなEScapeを象徴する曲、"Melty fantasia"について考察をして行きたいと思う。
Melty fantasiaは何故Melty fantasiaなのか?
さて、まずはMelty fantasiaが何故Melty fantasiaなのかという問題について考えて行こうと思う。
Melty fantasia、直訳すると溶けやすいファンタジーとなります。
Meltと言う単語は日常の中でも度々耳にする単語だと思います。皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか?
往年の名曲「メルト」、原発関係でよく耳にした「メルトダウン」
この辺りが多いのではないのでしょうか。
いずれも熱い印象が出てくると思います。
ですが、この物語では特段熱いものは出てきません。情熱も溶岩もI'll be backで出てきそうな工場だって出てきません。感情の高まりだって、基本的に顕著に怒りを露わにする場面もありません。
さて、なぜ「溶やすい」という表現なのでしょうか?
例えば某幻想◯しさんのような感じで「壊れやすい幻想」でもいいでしょうし、EScapeなので幻想からの脱出みたいな表現でもよかったのではないかとも思えます。
今回はこの疑問を考察し、解き明かして行きたいと思う。
まず、Melty fantasiaの中でも”fantasia”の部分はわかりやすいので、そこから明らかにして行こう。
この”fantasia”は、まずマザーの作った世界のことと認識して差し支えはないでしょう。ドラマCDを聞いた方は割と安易に想像がつくと思います。
さて、ここからが問題です。Melty、溶けやすいと言う表現です。
先ほど述べたように、この表現は「壊れやすい」とか、「破綻している」とか、「脱出」という表現でもいいはずです。
しかし、「溶けやすい」と言う表現が選ばれました。
さて、簡潔に結論を述べてしまうと、このファンタジーを溶かす、また溶かしうるのは、人の温もりです。心と、その体の持つ36.5℃です。
これらはもっと正確に表現するのであれば”感情”です。
36.5℃の体温。これは人間らしさの一つの象徴とも言えるでしょう。
しかし、当然人の持つ温かさはそれだけではありません。優しさ、手を繋いだ時の温もり、信頼、その他もろもろ全てを詰め込んだ故の温かさ、それがファンタジーを溶かしうるのです。
さて、ここで勘のいい方は気がついた方もいるかも知れません。
この「Melty fantasia」と言う2単語の曲名にドラマの主題の一つである理想と現実の対立がすっかり表現されてしまっているのです。
さて、少し話が変わりますが、手の温度で溶けるものと言えば何が思い浮かべるでしょうか?
大抵の人はほぼ確実に氷や雪と答えるでしょう。筆者も同じ意見です。
この「fantasia」がもしも雪だったらとして考えてみましょう。
まず、雪の降る世界はとても幻想的です。筆者が中学生の頃、当時好きだった女の子に雪が降ったら告白しようと考えていたぐらい幻想的です。(結局その冬は降らなかったのですが)そんな筆者の隙自語はさておき、ホワイトクリスマスと言う言葉もあります。一般的に見ても雪の降ることは幻想的と言う認識は間違ってはいないでしょう。
また、別の視点から組み込むのであれば、EScapeを先導する千早の「蒼い鳥」。
その「蒼い鳥」の理想面の1つの到達点として「細氷」と言う曲があります。これも理想的なものが氷として表現されています。
さらに、Melty fantasia内にも雪を彷彿とさせる歌詞がふんだんに組み込まれています。
代表的なのはサビのこの歌詞でしょう。
幾千の星の中から舞い降りた淡い煌めき
この歌詞だけで見ると、本当に淡い書き方で、確信を持つには遠く及ばないでしょう。しかし、歌詞に中に「凍えそう」や、「静かに溶けていく」と言う表現が用いられていることで、これでも確信を持つには至らないとも、思考の範囲内には十分に入ってくるものになると思います。
また、Melty fantasiaのダンスでとても印象的な三角形。
これは僕の思考がある程度偏っているから至る妄言なのですが、三角形といえば、僕は星を思い浮かべます。夏の大三角、冬の大三角、春の大三角....
その中でEScapeに相応しいものを選ぶとするのなら、冬の大三角が一番お似合いだと筆者は考えます。
それは単に冬だから、寒そうな表現があるからと言うだけでなく、冬の大三角が正三角形の形をしているからです。
やはりロボット、アンドロイド、その辺りから連想するものはきちっとした、だとか正確な、とかでしょう。そのような面でも、あの三角形が表していたのが冬の大三角に思えてなりません。
上記のような理由もあり、fantasiaを何かに例えるとするのなら雪や氷が適切だと思います。
そんな雪ですが、当然ながら人の手に触れると溶けて水になってしまいます。対してアンドロイドであれば、(筆者がアンドロイドにあまり詳しくないので、確信を持つことが出来ないのですが、安易な思考を用いた時に)雪を手で掴むことが出来るでしょう。
ここから示されることは、雪(fantasia)は人の手に馴染まないという事です。
もちろん、雪国なんて言葉もあるぐらいですからそのような条件下でも人は生きていくことは十分できるでしょう。
しかし、それは厚着をするという工夫を凝らした上で成り立つもので、やはり生物として暖かい方が基本的に人間には暮らしやすいです。少なくともそこは楽園ではないですし、現にそのような条件下では生物の種類もとても少なくなります。
つまり、これは暗にマザーの支配する世界が人間にとっての理想郷ではない事を示しています。
これはドラマCDの中でも実際にそのような人はいて、事故に遭ってミズキとツムギに助けられた女性の方はその一例でしょう。
さらに、雪という表現によって3人のラストシーンにも新たな意味を加えることが出来ます。
ラストシーン。キービジュアルとしてもとても印象的で、美しい1枚です。
その中では雨が降っています。
至極当たり前の話ですが、氷が溶けると水になります。そして、厳密に言ってしまえば全ての雪が暖められると雨になるとはいえませんが、一般的には雪が暖められたら雨になるという認識で問題ないでしょう。
最後に降る雨。それは3人の成長の証であると言えるでしょう。
雨、それも温かい雨。じきにに彼女らの育てた感情は氷の楽園を静かに溶かすことになります。
彼女らの死という悲劇的なものを表現する雨に、千早から託された人とロボットの架け橋を示す雨という救いの要素が要素が加わる。これはもうスーパー最高ですね!(語彙力消失)1
キービジュアルにしてもこの情報量はあまり見ることはないでしょう。
さて、ここまで読み進めてくれた読者の皆さんは、「Melty fantasia」と言う楽曲に、
しかし、歌詞を連ねて段落ごとに感想を述べていく形式を僕はあまり好まないです。まず、ここまで考察してきた概念がそのまま反映されています。なので、確実に新しいMelty fantasiaと出会うことができるでしょう。
これからすることは、googleで ”Melty fantasia 歌詞” と検索をし、Melty fantasiaやI.Dを聴きながら歌詞とにらめっこすることです。
きっと感動に打ちひしがれながら、ラピュタの王みたいに「読める.......読めるぞ!」と声を上げることでしょう。
そのあと直ぐにMTG08を再生し、ミズキの「エクスポート」あたりでLostを流すのです。6thを思い浮かべながら。
それでは、さようなら、さようなら、さようなら......
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