nagi1000337の備忘録

一人のオタクの備忘録

夜想令嬢、結末についての考察

 こんにちは。

 最近はミリオン方面ですが更新の方面が上がっています。モチベ高いです。(ポピパイベも来たしポピパの考察をしていかなくちゃな〜って思っている顔)

 

 さてさて、実はこのブログの閲覧率の一位は圧倒的に怒りに任せて書いてしまったイナズマイレブンオリオンの刻印の批判記事だったりずるのですが、そのオリオンの刻印が打ち切り最終回を迎えていましたね。その前後で記事が伸びていました(笑)

 簡単な感想を述べると、最後は多少イナズマっぽくなったな〜と思いましたが、前作を見るとそんな感想はいとも容易く吹き飛んでしまいましたね。まあ、そんな感じです。 

 

 

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(サムネ用画像)

 今回は夜想令嬢の考察をしたいと思います。

 とは言え、一概に夜想令嬢とは言っても範囲が広すぎるのでたくさん小さく分けてやっていこうと思っています。

 今回テーマにするのは題して『物語の結末はどうなったのか?』です。

 また、その中でも大きな謎となっている”約束の地”について考察していこうと思います。(妄想も入っているかもです。ごめんなさい)

 

 さて、この考察を見ている方は夜想令嬢の物語の結末は知っていらっしゃると思います。もしも知らない方がいればまずはそちらから履修をしましょう。

 

 物語の終わり、エドガーはクリスと共に約束の地を目指して旅をします。しかし、物語が終わってもその”約束の地”に関して明言はされていません。断片的にどのような場所かが言及されている程度です。

 エドガー曰く、悪い奴がいない世界で、永遠に枯れない花が咲く場所で、クリス曰く、エドガーと共に旅をすることだそうです。ミリシタのイベントカードでクリスは約束の地はないときっぱりと否定してしまっていることもあり、エドガーとクリスの約束の地像には大きく違いがあることは間違い無いでしょう。

 

 今回、最初に掘り下げていくのはエドガーの言う約束の地です。

 さて、このエドガー談の約束の地を聞いて湧いてくる感想は天国です。

さあ、この夜(世)を超えて 

                       昏き月、遠い月より

 まあ、これは間違いなく確信犯でしょう。エドガ、クリスはヴァンパイアである限り朝の世界では生きることが出来ませんし、この世を越えれば当然あの世です。

 

 さらにもともと、この夜想令嬢の価値観はキリスト教によるものがとても大きいです。

 まず、舞台がヨーロッパと言うのは大きいでしょう。キリスト教が出てきて以来、ヨーロッパにおいてキリスト教は絶対的な価値観の基準です。そんなのもあって、物語中でも度々その価値観に置ける言動や描写が確認されます。例を挙げるなら対アレクサンドラの時のクリスの「神に誓って」との発言やアレクサンドラの剣の柄が十字なこと、またクリスティーナの名前にはキリスト教徒という意味がある等がありますね。

 

 では、キリスト教における天国とはどのような場所なのか?と意気込んでグーグル先生に聞いてみました。

 答えはわからないそうです。天国というものはあるのですが、その価値観が宗派や人それぞれで、統一的にこういうものだっていうのは無いそうです。

 しかし、その天国というものは私たちの考える天国とは随分違うようです。

 

 キリスト教の終末観で有名なものとして、「最後の審判」というものがあります。ミケランジェロの絵で有名な奴ですね。

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 この最後の審判というのは、とても簡単に言ってしまうと世界の終わりにキリストが現れて、キリストを信じるものは天国に、それ以外の者は地獄に送るという者です。

 このため、日本のように死んだらそのままあの世に送られるというわけではなく、死んだ後もこの世で最後の審判を待ち続けるという考え方のようです。

 顕著に違いが出ているものの一つとして、日本では死体は火葬をしますが、西洋では土葬をするみたいです。最後の審判で生き返った時に体が残っていないと困りますものね。*1

 

 

 さて、その中でも有名なものとして、ヨハネの黙示録というものがあります。これは最後の審判の内容ついて書かれているのですが、この中に黙示録のラッパ吹きというものがあり、その中の4と5に興味深い記述があります。

黙示録のラッパ吹き - Wikipedia

↑このページのものです。 

 一部引用

第四のラッパ吹き
ヨハネの黙示録』太陽の三分の一、月の三分の一、空の星の三分の一が壊れ、その分だけ昼も夜も暗くなってしまう

第五のラッパ吹き
ヨハネの黙示録』1つの星が地上に落ちてきて、底なしの淵まで通じる穴を開け、アバドンを呼び出す。額に神の印のない人達を襲い、さそりにさされる時のような苦痛を五カ月間与える。

                         wikipediaより引用

 

  さて、この引用部分を読んでもらうとわかると思いますが、 第四ラッパ吹きは昏き月、第五のラッパ吹きでは星について言及されています。これは昏き月、遠い星といかにも関係のありそうなものですね。

 しかし、昏き月についてはわかりやすいですが、遠い星についてはなんだか違う気がします。

 ここで私は二つの仮説を立てることにしました。

 この仮説の分岐点としては、この”星”が落ちたのか落ちていないかという所です。

 

 さて、まずは仮説の共通の理解として、第四のラッパに関しての解釈を話しておこうと思います。

 第四のラッパ吹きでは太陽と月と星の三分の一が壊れ、昼も夜も暗くなるという記述があります。

 これは夜想令嬢の舞台のイメージとも合致します。夜想令嬢の世界では常に暗いイメージが付き纏います。これはドラマCDだとカラスが飛んでいたり、夜では生きることのできないヴァンパイアという存在も大きな要因となっているでしょう。

 さて、その中で第五のラッパ吹きの記述では星が落ちるとあります。

 ここでようやく二つの仮説の分岐点になります。

 

 一つ目の仮説は星が落ちていないとするものです。

 さて、この”星”とは一体なんなのでしょう。

 星は古くから様々なものになぞらえてこられたり、神話に利用されたりしましたが、ここでは夢や理想郷を意味するものととらえます。つまり約束の地です。

 つまり約束の地へと旅をする物語であるために、それが地に落ちていないから星が落ちていないとするものですね。タイトルにもちゃんと遠い星と書かれていますし。

 また、夜想令嬢のテーマとして「永遠」というものがあります。これは、ミリオン6th SSAのシャルシャロの永遠の前振りからのサプライズゲスト夜想令嬢*2や、ヴァンパイアの永遠性を強く強調している物語としても明らかでしょう。

 その永遠性の一つの現れとして、本来落ちてくる星が落ちてこないという意味での遠い星と捉えることもできると思います。

 

 二つ目の仮説は星が落ちているとする説。

 しかし、先ほど説明したように約束の地は地に落ちたりはしていません。例えば、クリスの「貴方といることが私の約束の地」がエドガーに適用されていたりしたら約束の地(星)が地(現実的)に落ちたとも言えますが、本編を聞く限りそのような風にはなっていません。

 では、何が星で何が落ちたのかというと、エレオノーラです。

 ます、エレオノーラという名前には光という意味があります。そして彼女は知っての通りヴァンパイアです。つまり、光が闇に堕ちる、転じて星が落ちるととることもできるでしょう。

 また、エレオノーラは死ぬことによってノエルが眠りから目を覚まします。ノエルはとても強大な力を持つヴァンパイアです。その強大すぎる力は自分でもコントロール出来ないほどです。

 それはまるで第五のラッパ吹きにある「アバドン」のようです。

 ちなに「アバドン」は天使です。ノエルも天使ではないのですが、クリスマス=キリストの誕生日の意があるので、そのようなものになりうるものだと思うことも多少苦しいですが可能でしょう。

 そんな「アバドン」であるノエルをエレオノーラは魔よけの香を用いることによって封印をしていました。これは黙示録における「星」の役割を担っているといっても良いでしょう。

 これが仮説2です。

 

 

 さて、少しだけ与太話。このアドバンが天使という事実、意外と重要なものかもしれないです。

 エレオノーラが度々口にする愛し子「アンジェラ」。この「アンジェラ」は個人名ではないことがリリースイベントの際にキャストさんが言っていたらしいです。

 さてこの「アンジェラ」とは何を意味するものなのか?

 この謎はアンジェラをローマ字にすると解くことができます。

 「Angela」

 赤文字の部分はAngel、天使を意味する言葉になっています。つまりアンジェラは天使の意味を持つ愛称だったのです。

 ここで「アドバン」が天使であることを思い出してみましょう。この「アドバン」であるノエルにもエレオノーラは愛し子と読んでいました。つまりノエルが「アドバン」であることをエレオノーラは知っていたと思われます。

 こうなってくるとエレオノーラの最期の意味深な言動にも少し納得がいく部分が出てきます。

「愚かな子、ヴァンパイアの......我が悠久を拒むだなんて.........。せいぜい足掻きなさい。この苦しみの世界で」

                   ドラマCD 昏き月、遠い星より

 このセリフではまるでアレクサンドラが永久に続く世界を否定したようなことを話しています。しかし、アレクサンドラが切ったのはエレオノーラを切っただけで、ヴァンパイアの不死性の恩恵を受けているのもエレオノーラだけとなります。

 では、なぜエレオノーラはあんなことを言ったのでしょうか?

 それはこの後に起こることを見ればわかります。なにせエレオノーラが生き続けている限り、「アドバン」の封印が解かれることはおそらくありません。であれば、ある意味エレオノーラはヴァンパイアの悠久の命を使って世界の最後の審判を先延ばしにしていた訳です。

 黙示録のラッパによれば、この後に起こることは地獄なので、ある意味悠久の時を作っていたのはエレオノーラだと言っても過言ではないでしょう。

 そう考えると、あのセリフには納得がいきます。ただ、やっぱりアレクサンドラの招待は今だにわからず終いでしたが。

 そういえば、これらのことからエレオノーラのモチーフ(正体?)がわかりますね。

光という意味の単語でもあり、復讐の為に闇(ヴァンパイア)に身を堕とす。そうです。彼女が僕の畏敬する堕天使様なのです。堕天使ルシファーです。

 ちなみにルシファーも光を意味する名前なんですってね奥さん。

 あとルシファーといえば明けの明星が挙げられますが、なかなか意味深じゃないですか?星だとか明けだとか。

 

 

 さて、脱線しましたが、話を元に戻しましょう。 

 「アドバン」もといノエルの封印がとかれて世界が滅亡してしまったのかというと、どうやらそうではないようです。

 ドラマCDの冒頭の独白。ここでのクリスはエドガーと旅を始めてからとても長い時間が経っていることが推察できます。目的を見失いかけているエレオノーラの一歩手前の状態なので、百年から数百年ほど経っていると考えることができるでしょう。

 そのうえで二人はまだ旅をしているようなので、最後の審判は来ていないことになります。

 では、ノエルはどうなったのでしょうか?

 これは妄想なのですが、おそらくアレクサンドラに殺されたのだと思います。根拠としてはアレクサンドラの名前にあります。

 アレクサンドラとは元々は男を庇護する者という意味のアレクサンドロスの女性系の名前です。そこから転じて人民の守護者ととらえることができます。このことはアレクサンドラも(騎士という形ではあるが)誰よりも誇りを持っていることがドラマCD内からもわかります。

 しかし、アレクサンドラが人民の守護者である限り、民を苦しめる存在「アバドン」であるノエルとは妹であろうと敵対することとなります。

 どのような経緯にしろ、その後百年以上は普通に世界が存続しているので、おそらくそのようなことが起こったのでしょう。

 

 しかし、そうなった時も世界は決してハッピーエンドとは言えません。世界が続いているとは言えど、もう既に太陽と月と星の三分の一は欠け落ちて昼も夜も暗くなってしまっています。永遠に夜の世界です。

 ここで先ほど立てた仮説1.2を思い出してみましょう。この二つは実は矛盾をせずに成り立つことができます。

 仮説2の通り、星は落ちて天使「アバドン」は封印を解かれましたが、しかし仮説1で述べたように世界は最後の審判を迎えることなく永遠に暗いまま続くこととなります。

 

 アレクサンドラはその使命を果たして最後の審判を阻止して、エドガーとクリスは約束の地にたどり着くことがないまま永遠の旅をする。おそらく、これがこの物語の中でわかる範囲内での結末なのでしょう。

 

 夜想令嬢に救いを期待してはいませんでしたが、夜想令嬢、やはり救いがない。 アイドルが本格的な劇をやります。初めてです。よ〜し、やるぞ〜!でやる内容の劇じゃないですね。

 ボーイミーツガールに見せかけたガールミーツボーイもなかなか攻めていますが、永遠に夜の世界で生きる(意味深ではない)はやっていいのかすら危うい気がします。現にクリスの性別の詳細はアイマス的にアウトみたいですからね。ギリギリもギリギリ、ビデオ判定までコーナーを攻めていますね。まあ、だからこそここまで惹かれてしまったのですが。

 今回はここで終わりにします。次回はクリスの正体やらアレクサンドラの正体が解き明かせたらいいな〜って思っています。(希望的観測)一応、クリスの正体についての目星は付いているのですが、アレクサンドラがわからない。びっくりするぐらいわからない。また、エドガーも正体についてはほっとんど触れていないんですよね。あの子、裏表がないいい子だと信じていますが、その分何かがあった時は手がかりがなさそうで怖い......

 それでは、このような不安を取っ払って次にお会いできたら嬉しいです。

 

*1:微生物で分解されて結局無くなるなんて言ってはいけない

*2:このライブのサプライズゲストは赤い世界が落ちる頃を非日常パートを夜想令嬢、日常パートをスタエレとパート分けされているという噂があるほどに世界観に配慮されている